尺八吹奏のコロナ対策

会員より尺八練習再開の際のコロナ対策について議論したいとの要望をいただきました。

下記は当方の私見です。

 管楽器の飛沫対策については、3-12m離すというのが定説になっており、吹奏についてはそれに基づいた対策が取られているようです。

 この分野の研究としてドイツの研究があります。これは、管楽器のベルの前に人工霧をおいての飛散実験で、3−5mの距離でよいとの研究成果でした。

 当方はちょっと疑問に感じてています。理由はベルの前の測定、つまり管の内部の流速についての実験になっているからです。 管楽器の管内は響鳴管として働きますのでベルの部分での流速はとても弱いです。

 一方、尺八は7−8割(特に甲の音)は、管外の息流であることが知られています。こちらは、唇で絞られたノズルから強い流速で気流が管外でています。したがって尺八吹奏時の飛沫は通常の会話より相当距離飛ぶと想像できます。

 飛沫到達距離は通常の会話が1m、咳が3m、くしゃみ5mと言われてていますので、尺八の管外の息の到達距離は前方向に2−5mと考えるのがよいかと思います。正面方向のソーシャルディスタンスは倍程度(4−10m)とるのが安全ではないでしょうか? 

 複数人数での合奏で前に箏、後ろに尺八数人を想定した場合は、尺八の横方向には2−3m離して着席、前にいる箏との間は4mは離し、大きな部屋を縦長に使うなど検討が必要のように思います。

 エアゾルは20分程度は室内に滞留するようですので、窓開け(2箇所あけて空気の流通させる)必要なので音の苦情についての検討が必要でしょうか。

 例えば、市川市では公共の部屋は窓開け前提での貸出を6月から始めます。 このことから楽器演奏の利用は不可という運用になっています(マスクも着用義務付けなので尺八はそもそも難しいですね)。

 余談ですが、尺八奏者は位置合わせのために歌口を舐める癖がありますよね(当方もそうです)。汚染された手で歌口触ったあと吹奏するとウイルスが歌口経由で侵入する可能性もありますね。どこまで、心配すべきなのかはよく分かりませんが。


                                      立花

日本尺八連盟千葉県支部

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